名古屋芸術大学を選んだ理由は?
もともとは他の芸大を目指していましたが、「地域のデザインがしたい」という漠然とした思いを満たす専攻がなく、もやもやした気持ちがありました。私がやりたいのはグラフィックデザインなのか、プロダクトデザインなのか、環境デザインなのかわからないまま、入学時に専攻を決めてしまうことに抵抗も感じていたんです。
名古屋芸術大学は、1年次にあらゆる分野のデザインを知り、触れられる「デザイン・ファンデーション」があります。表現の幅を広げながら、自分が進みたい真の道を選択できるのは魅力でした。
いま興味があることやハマっていることは?
美術館へ出かけたり、画像共有アプリのピンタレストで「いいな」と思ったものを保存したり。デザイン、景色、絵画など分野を問わず、美しいものを日常的にチェックしています。
世の中にあるものを講評することについては、良い悪いだけで見るのではなく、自分だったらどうアプローチするかを考えるように。課題作品を学内で総合展示するレヴュー展では、作品と合わせてコンセプトボードを読み込み、「こういう考え方なら、違うアウトプットもできそう」など、友人と一緒に講評しています。
所属コースで、特に力を入れていることは?
インターネットリサーチ、まちを歩くフィールドワークなど、あらゆる方法で情報を集め、自分なりに分析したり、取捨選択したり。デザインが生まれるまでの過程を重視しています。
「デザインを、デザインする」ことがライフスタイルデザインコースの方針です。どうアプローチをしていけばいいのかなど、そこに至るまでの過程を学べています。
将来の夢や目標はなんですか?
家族旅行でいろいろな地域へ出かけるたび、生まれ育った岐阜には観光資源がたくさんあるのに、うまく発信できていないと感じていました。伝統工芸やそれに伴う伝統技術はもちろん、まちの中も脚光を浴びていない隠れた魅力であふれています。
実践力につながればと思い、3年次は動画やパッケージデザインなどの課題に、地域を絡めて取り組みました。どんな形で発信できるかはまだわかりませんが、これまで先人たちから継承されてきた部分はそのままに、自分なりの視点で再発信していきたいです。
この大学をめざしている後輩にメッセージを!
大学生活をどう彩るかは自分次第です。名古屋芸術大学には領域を超えた学びと、さまざまなチャンスがあり、課題やプロジェクトへの取り組み方で、得るものは大きく異なります。私は岐阜県池田町産官学連携事業や山田念珠堂プロジェクト、グッドデザイン賞の学生インターンなどに参加。実際に地域や企業の方と会話したり、工場見学を通して仕事を知ったりなど、経験のすべてが学びになりました。
また、自分では思いつかない発想をする同級生や、豊富な知識と経験を持つ先生方の存在は、新たな思考と出会えるきっかけに。入学前、思い描いていた以上に刺激的な毎日を送ることができ、感謝しています。