名古屋芸術大学を選んだ理由は?
私は、お絵描きや物作り、読書の好きな子どもでした。大学選びでは、文学、語学、デザインで迷い、高校の先生や友人に相談する中で、デザインの道に進むことを決定。趣味でアクセサリーやバッグ、がま口財布などを手作りしていたので、馴染みあるテキスタイルデザインコースに。羊が好きだったことも理由の一つかもしれません(笑)。実習で羊の毛刈りを体験できたときは震えるほどうれしかったです。
いま興味があることや、ハマッていることは?
料理が好きで、自炊を楽しんでいます。そういえば、料理とテキスタイルデザインはどこか似ているかもしれません。作業を少し変えるだけでかなり違うものが生まれます。染料や調味料の配合を、適当にしてもそれなりの仕上がりに、きっちり計れば計算通りにでき上がる…。そんなところがどちらも楽しいです。得意料理は、肉まんやパンでしょうか。粉をこねる作業が大好きです。皮を発酵させている間に具材の準備をするという、手順や時間を計算しながら作業するあたりも染織と似ています。
将来の夢や目標はなんですか?
テキスタイルデザインコースでは、染めも織りも学習します。染めには染めの、織りには織りの面白さがあり、甲乙つけがたい。テキスタイルは日常に溶け込んだ身近なものだからこそ、知れば知るほど興味深くなっています。そうやって学びを進めるうち、尾州産地や有松産地などの美しい布に惹かれ、それにかかわる職に就きたいと思うようになりました。美しいものを作る人たちの支えになりたいというのが一番の理想です。
尊敬しているアーティストはいますか?
私にとってマンガは生活の一部。課題で困ったときにリフレッシュできたり、行き詰まったときに励まされたりしています。特に『最遊記』に出会った頃、体調を崩すことが多く、登場人物のみんなが力強く生きている様子に、とても勇気づけられました。一人ひとりの生き様がとてもかっこいいのです。峰倉先生ご自身、何度も大病を患いながら作品を描き続けられていて、ファンを大切にする姿勢も伝わってきます。作品や絵から感じられる先生の美学も尊敬しています。
この大学をめざしている後輩にメッセージを!
後輩に伝えたいことは……たまには息抜きも大切だよ、ということでしょうか。アイデアが長く出なかったりすると、この世の終わり!なんて思い詰めることもあります。けれど、そんな時こそ好きなものをたくさん見たり、おいしいものを食べたりすることが大切なのかな、と、大学生活を通して学びました。名古屋芸術大学では、心配してくれる良い友人や親身になってくれる先生方と出会えました。周囲に余計な心配をかけないためにも、自分なりの息抜き法を知っておくとよいと思います。