悩みながらも

自分と向き合った

4年間が、

声楽家としての人生を

切り拓いてくれた。

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PEOPLE057
山田 知加CHIKA YAMADA
芸術学部 芸術学科
音楽領域
音楽総合コース 2014年度卒業
旧音楽学部演奏学科音楽総合コース
びわ湖ホール声楽アンサンブル
声楽家
愛知県出身
Q

これまでの経歴と、現在の仕事内容を教えてください。

「びわ湖ホール声楽アンサンブル」専属の声楽家として活動しています。

大学3年の時に、声楽をさらに極めることを決意し、大学院へ進学。修了後はアルバイトをしながらフリーランスの声楽家として活動を始めました。

転機が訪れたのは、フリーになって2年目が終わるころ。武者修行のつもりで挑んだ「びわ湖ホール声楽アンサンブル」のオーディションに合格したんです。ここは、日本初の公共ホール専属声楽家集団であり、厳しい審査をくぐり抜けた全国の声楽家が実力を競う場所。過去に私が受けた中で最も大規模なオーディションであり、ソプラノ歌手は応募人数が多いため狭き門でもあります。まさか、自分が合格するとは思ってもみませんでした。

現在は、声楽アンサンブルやオペラ、合唱など、年間60本以上の公演に出演。プロの世界の厳しさを実感しつつ、とても充実した毎日を送っています。

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Q

音楽総合コースを選んだ理由は?

はじめから専攻を決めず、学びながらカリキュラムを選択できるから。

小学4年の時に金管バンド部に入り、高校までは吹奏楽部。大学でも音楽を学ぶことは決めていたものの、やりたいことが漠然としていたので、学びながらカリキュラムを自由に選択できる音楽総合コースを選びました。

オープンキャンパスで初めて名芸を訪れた時、とても開放的な空気が流れていて、直感で「いいな」と思ったのが入学を決めた理由です。

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Q

最も役に立った大学時代の経験や学びは?

声楽だけではなく、楽器演奏における概念や知識を学べたこと。

声楽に興味はあったものの、大学に入るまで声楽の先生についたことはありませんでした。もともと吹奏楽出身なこともあり、2年生まではほぼ弦管打コースのようなカリキュラムを履修して、学年が進むごとに徐々に声楽のカリキュラムも増やして行きました。

最終的には声楽の道へ進むことになったけれど、吹奏楽やオーケストラの授業でアンサンブルの概念を学んだり、楽器演奏におけるアーティキュレーションやフレーズのつなぎ方を研究したり、声楽コースでは学べなかったことを経験できてよかったです。楽器演奏を通して、単純に肺活量が増えたことも一石二鳥でした(笑)。

Q

いま興味があることや、ハマッていることは?

YouTubeを見ること。オペラから動物の映像までいろいろ。

もちろん、オペラの研究や参考音源を聴くために視聴することもありますが、疲れた時の気分転換に見ることも多いです。大好きなわんちゃんの動画だったり、前代未聞の挑戦をするYouTuberの番組だったり、幅広く楽しんでいます。

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Q

この大学をめざしている後輩にメッセージを!

大学時代にたくさん悩んで、選択を繰り返すことで、夢が見つかるはず!

名芸はたくさんの選択肢にあふれた大学であり、そのぶん、悩むことや迷うことも多いと思います。実際に私自身も、ホルンを学びながら、どうしても超えられない壁を感じて悩んでいた時期がありました。

でも、音楽総合コースでホルンと声楽、両方の専科を受講していたおかげで、声楽という新たな道へスムーズに移行することができたんです。そして、3年次から本格的に声楽を学び、自分には歌が合っていると確信しました。

とことん悩んで、自分と向き合って、夢を見つけることができたのは、多くの選択肢を与えてくれた名芸だからこそ。夢はきっと、たくさん悩んで、選択を繰り返したその先にあるもの。そう信じて、みなさんもがんばってください!