大学時代、

一心不乱に

描いたスケッチが、

カーデザイナーになる

夢を支えてくれた。

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PEOPLE051
中條 桂佑KEISUKE CHUJYO
芸術学部 芸術学科
デザイン領域
カーデザインコース 2018年度卒業
(旧デザイン学部デザイン学科カーデザインコース)
トヨタ自動車株式会社
カーデザイナー
愛知県出身
Q

これまでの経歴と、現在の仕事内容を教えてください。

レクサスデザイン部で、
主に新型車のインテリアデザインを担当。

トヨタ自動車に入社し、工場や販売店での研修を経て、レクサスデザイン部に配属されました。現在は新型車のインテリアデザインに携わり、デザイン作業、設計部門との交渉、モデラーと共同でのモデル造形などを担当しています。

レクサスデザイン部では、車両コンセプトに沿って各デザイナーがアイデアを出し合うのですが、先輩たちのスキル、発想力はずば抜けていて、いつも刺激を受けます。僕はまだまだ視野が狭いし、自動車の構造やメカニズムなど日々勉強することばかり。それでも、自分が想像したもの、手を動かしたものが形になっていくのは、ものすごく楽しい。

そして、企画・営業・設計・工場・販売店など、多くの人たちが力を合わせて1台のクルマを世に送り出し、それが世界中の道を走る。その大きな喜びとやりがいが、この仕事の醍醐味だと実感しています。

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Q

名芸を選んだ理由は何でしたか?

プロのカーデザイナーの経歴を持つ先生から学べるため。

高校時代に、名芸OBでトヨタのデザイナーとして活躍している方と知り合い、この業界に興味を抱きました。さらにオープンキャンパスで、プロのカーデザイナーやプロダクトデザイナーの経歴を持つ先生方と出会い、「ここなら夢を叶えられるかも」と感じたことが入学の理由です。当初は、美術教員の道も視野に入れて教職課程を履修していたのですが、2年の後期に本気でカーデザイナーをめざすことを決意して、進路を絞りました。

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Q

最も役に立った大学時代の経験や学びは?

プロの経験に基づいた知識や技術を、授業以外でも吸収できたこと。

プロのカーデザイナーとして先生方が培ってきたデザインプロセスや考え方を、授業だけでなく幅広い場面で学ばせてもらえたことです。例えば、僕がよく通っていたクレイ・プラスチック工房。元モデラーの先生にスケッチを見てもらったり、粘土で立体に起こす過程で的確なアドバイスをいただきました。充実した設備と、困ったことがあれば気軽に相談できる環境がありがたかったです。

Q

いま興味があることや、ハマッていることは?

気分転換のバンド活動と、
アンティークショップめぐり。

大学時代に組んでいたバンドのメンバーと集まって演奏したり、気分転換に1人でスタジオに入ってドラムを叩くこともあります。また、この仕事を始めてインテリアに興味が芽生えたこともあり、よくアンティークショップへ家具を見に行くようになりました。造形的におもしろいものが多くて、インプットに最適なんです。

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Q

この大学をめざしている後輩にメッセージを!

めざす業界を問わず、スケッチのスキルを自主的に磨きましょう!

スケッチは、デザインをアウトプットするための大切なツールです。カーデザインに限らず、どの分野でもデッサン力は求められるので、日々モノをよく観察し、スケッチを描く習慣を身につけるといいと思います。僕自身も、本気でカーデザイナーをめざすと決めてから、死にものぐるいでスケッチを練習しました。魅力的な線の描き方、立体の陰影のつけ方などを研究し、1週間で100枚以上は描くことはざら。先生やクラスメイト、OBの先輩など、いろいろな人に見せてはアドバイスをもらって…。その努力が実を結び、第一志望のトヨタ自動車から内定を獲得できたと思っています。

あと、自動車業界では英語がマストです。社内には英語が飛び交い、英語で議事録を作成したり、海外のWebサイトで情報収集することもあります。日々の業務はもちろん、海外派遣など将来の可能性を広げるためは必要不可欠。僕は社会人になってから必死で勉強するハメになったので(笑)、学生のうちに修得しておくといいですよ!