見慣れた素材に

新たな価値を吹き込み、

デザインを通じて

現代の暮らしに

落とし込む。

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PEOPLE053

服部隼弥
那須裕樹

SHUNYA HATTORI
HIROKI NASU
芸術学部 芸術学科
デザイン領域
スペースデザインコース 2009年度卒業
(旧デザイン学部デザイン学科スペースデザインコース)
デザインスタジオ Bouillon
建築・プロダクトデザイナー
三重県出身/長野県出身
Q

これまでの経歴と、現在の仕事内容を教えてください。

名芸を卒業して5年後に独立し、家具や空間デザインを手がけています。

僕たちは名芸時代のクラスメイト。在学中、課外授業のプロジェクトに参加した際、チームでデザインに取り組む楽しさを知って。「いつか一緒にやろう」と何気なく話していたんです。

それを実現させたのが2016年。大学卒業後、それぞれ別の企業で働いていたのですが、独立してデザインスタジオ「Bouillon(ブイヨン)」を立ち上げました。土や木、石、籐やガラスなど、昔から生活のための道具に使われてきた素材に着目し、現代のライフスタイルになじむような家具や空間をデザインしています。

国内外の展示会や展覧会で作品を発表する一方でクライアントワークも精力的に展開し、最近ではオフィスや店舗の空間デザインを手がける機会も増えてきました。

焼き物で作った家具「Warm Stool」は、イタリアの国際家具見本市・ミラノサローネにて、サローネサテリテアワード2位を受賞。2019年には、インテリアブランドIDÉEから、籐とスチールを組み合わせた家具「GARNITURE」を発表しました。

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Q

名芸を選んだ理由は何でしたか?

[服部] クルマが好きで、カーデザインを学びたかったから。

もともとカーデザイナー志望だったのですが、学ぶうちに「好きなことと、向いていることは違う」と気づいてしまって(笑)。スペースデザイン分野が肌に合っているし、制作した作品が評価されることも多かったんです。自分の好みに左右されず、ニュートラルな視点でモノを作りたいと思って、このコースを選びました。


[那須] デザインを基礎から学びながら進路を決めようと思って。

デザインに興味があったものの、具体的な進路は曖昧だったんです。基礎からしっかりと学べて、専門分野についても多領域に渡って学べる名芸なら、在学中に将来の目標を見つけられると思って入学しました。1年次のファンデーションで立体物のおもしろさに目覚め、先生からも勧められてスペースデザインコースに進みました。

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Q

最も役に立った大学時代の経験や学びは?

木工房や陶芸工房で、自分の手を動かして学んだこと。

さまざな工房で、技術教員の先生方から教えてもらったことすべてです。僕たちは授業の課題制作だけでなく、放課後にも頻繁に工房に赴いて自主制作をしていました。木工房で友人宅の家具をつくったり、陶芸工房でお皿を焼いたり。

さまざまな素材のエキスパートから専門的な知識や技術を学び、実際に素材にふれて、手を動かして加工する。その経験は、しっかりと自分たちの中に根づき、今の仕事の礎になっていると感じています。

Q

いま興味があることや、ハマッていることは?

[服部] 料理です。最近はいろんな「フライ」に挑戦中。

ある日ふと料理に目覚め、パイを作ってみたら思いのほか楽しくて。オーブンを使いこなせるようになったので、次は天ぷらや唐揚げなどフライものを極めようと思っているところです。つい最近は、自分で揚げたコロッケのおいしさに感動しました。


[那須] 歴史小説からビジネス書まで、さまざまな本を読むこと。

建築デザインの本から歴史小説、ビジネス書まで、新旧さまざまな本を読みます。著者の経験や価値観にふれることで、自分の考え方を整理することができるので、読書=考える時間になっているんです。

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Q

この大学をめざしている後輩にメッセージを!

名芸は「デザインの根幹となる考え方」を学べる場所です。

名芸を選んだ理由でも話したように、1年次のファンデーションは自分たちにとって貴重な時間でした。多領域の基礎をじっくり学ぶことで、基本的なデザインの考え方が身についたと思います。それは、僕たちのようなプロダクト・インテリア・建築分野だけでなく、どんな分野に進んでも応用できる「デザインの根幹」のようなもの。

だから、まだ自分のやりたいことが定まっていない人も、名芸でその根幹をしっかりと鍛えながら、4年かけてじっくり将来を模索していけばいいと思います。多領域の先生方との出会いや、充実した専門工房での学びを大切にして、価値ある経験をたくさんしてください。